その「目の疲れ」や「眩しさ」、実はメガネの度数だけで解決できるかもしれません
その「目の疲れ」や「眩しさ」、実はメガネの度数だけで解決できるかもしれません。
公開日:2025年12月20日
こんにちは。視生活を明るく快適に、メガネのイザワです。
最近、当店にご相談に来られるお客様の中で、非常に多くなっているお悩みがあります。それは、日常生活を送る中での「極端な目の疲れ」や、それに伴う「頭痛・肩こりなどの体調不良」、そして「異常なまでの眩しさ」といったご相談です。
メガネを作る上で、もっとも基本的で大切なことは「快適に見えること」です。しかし、現代社会においてその「当たり前」を実現することが、実は非常に難しくなってきていると感じています。今日は、見え方から来るストレスをどう軽減していくべきか、じっくりお話ししたいと思います。
1. なぜ「見え方の相談」は人によって答えが違うのか
目の疲れや眩しさを感じて、眼科さんや眼鏡店に相談に行かれる方は多いでしょう。しかし、相談する相手によって返ってくる答えがバラバラで、戸惑った経験はありませんか?
それもそのはず、1人ひとりライフスタイルも違えば、目を使っている環境も全く異なるからです。例えば、以下のような要素が複雑に絡み合っています。
- 見る距離の多様化:スマホ、PC、会議のホワイトボード、運転。それぞれの距離で必要なピントの力は違います。
- 光の環境:強いLED照明、窓から入る直射日光、モニターから発せられるブルーライト。
- 個人の体質:光の刺激に敏感な方、筋肉の緊張が解けにくい方など。
これらの要素をどこまで深く掘り下げて「レンズの種類」や「度数の作り方」に反映させるか。そこがしっかり考えられていないと、どれだけ高価なレンズを使っても、目に対するストレスや負担は軽減されないのです。
2. 信頼できる眼鏡店選びの「確実な指標」とは
日本国内では、実は資格がなくても眼鏡店を営むことができます。しかし、見え方の悩みという非常にデリケートな問題を解決するためには、一定以上の知識と技術の担保が必要です。
そこで一つの目安にしていただきたいのが、2022年に誕生した国家資格「眼鏡作成技能士」です。
【眼鏡作成技能士とは】
適切な視力測定、光学理論に基づいたレンズ選択、精密な加工、そして顔の形に合わせたフィッティング。これら全ての工程において高い専門知識と技能を持つことを証明する国家資格です。
私、伊沢も「1級眼鏡作成技能士」の資格を保有しております。もちろん、資格がなくても誠実に向き合ってくれる眼鏡屋さんはたくさんありますが、初めてのお店に行く際に「目的(疲れの解消など)に見合たメガネに出会える確率」を上げるためには、非常に有効な指標になるはずです。
3. 【実録】色付きレンズでも解決しなかった「眩しさ」の正体
先日、50代後半の男性のお客様がご来店されました。その方は「とにかく光が刺すように眩しくて生活が辛い」と悩み、複数の眼科や整体、他店を回られました。しかし、どこへ行っても解決しなかったそうです。
他店では「眩しいなら色を入れましょう」とカラーレンズを勧められましたが、それでも症状は改善しません。なぜでしょうか?
度数が合っていないストレスが「眩しさ」に変わる
私の店で詳しく検査をさせていただいたところ、原因は光の刺激そのものよりも、「度数の不一致による視覚ストレス」にありました。具体的には以下の「基本に忠実な」調整を行いました。
- 乱視の精密な矯正:像のぼやけを脳が必死に補正しようとする疲れをカット。
- 左右の視力バランスの最適化:両目で見た時の違和感を解消。
- 目的距離に応じたピント設定:無理にピントを合わせようとする筋肉の緊張を緩和。
結果として、この方は色を全く入れていない透明なテスト用レンズを掛けた瞬間に、「あれ……店内の照明が全然眩しくない!」と驚かれました。
脳が「一生懸命見よう」として過敏になっていた状態が、正しい度数によってリラックスしたため、眩しさへの耐性が戻ったのです。1週間後には、「今までのは何だったのか」というほど快適になったと、嬉しいご報告をいただきました。
4. メガネ作りは「料理」の味付けと同じ
私が常々思っているのは、メガネ作りは料理に似ているということです。同じ最高級の食材(レンズ)を使っても、シェフの味付け(度数設定・設計チョイス)次第で、100人中100人が美味しいと感じるかどうかは変わります。
度数のちょっとした「いい安売(あんばい)」が、見え方の感覚をガラッと変えます。また、その方の「今の目の体力」に合わせて、あえて複数のメガネを使い分ける提案をすることも重要です。疲れている目に、いきなり慣れが必要な遠近両用を強いるのではなく、まずは一番楽な「安牌(あんぱい)」からスタートする。そんなカスタマイズこそが、私たち専門店が存在する理由です。
諦める前に、一度ご相談ください
「病院でも解決しない」「もう年だから仕方ない」「気合で乗り切るしかない」……そう思って諦めている方、実はその予備軍である方は非常に多いです。特に40代から60代のバリバリとお仕事をされている世代の方は、目にかかる負担が限界を超えていることがよくあります。
人間は起きている間、常に目から情報を得ています。その入り口を整えるだけで、不眠症状や偏頭痛、肩こりまでが解消されるケースも多々あります。1人でも多くの方が、メガネを通じて快適な生活を取り戻せるよう、精一杯お手伝いさせていただきます。

