NEO TOKYO 眼鏡の展示会に行ってきました
夢と現実の狭間で:NEOTOKYO展示会レポート
先日、東京都内で行われた「NEOTOKYO」という眼鏡の展示会に行ってきました。国内最大の眼鏡展示会として長年親しまれてきた「IOFT」が、残念ながら2025年で最終回を迎えることになり、来年からはIOFTに代わる新たな展示会が開催される見込みです。おそらく、その新しい展示会と今回のNEOTOKYOが、来年10月の二大展示会として、同日開催になるのではないかと予想しています。
私たち参加者としては、どうせならこれを機に両展示会が一緒になってしまえば、わざわざ電車であちこち移動する手間が省けて助かるのになぁ、なんて勝手なことを考えてしまいます(笑)。実現すれば嬉しいのですが、どうなるでしょうか。
都会の洗礼と会場探し
さて、今回の会場は東京駅近くで、私は浅草線の宝町駅より向かいました。お店は東京都内にありますが、都心部に出ることはめったにないため、道すがらは「都会の建物は本当に大きいなぁ」と、普段の生活圏とのスケールの違いに圧倒されっぱなしでした。
最近のビルは本当におしゃれに作られているせいで、建物名を確認するのにも一苦労。最初「この建物かな?」と目の前まで行ったら全然違っていて、隣のビルでした(笑)。ようやく目的のビルに入っても、オフィス区画と会場があるホール区画とでエレベーターが分かれており、乗るべきエレベーターを探す羽目に…。慣れない場所というのは、本当に手探り状態ですね。
展示会の「本来の良さ」の再発見
会場は何個かあるホールで分かれていて、それぞれ国内ブランド、海外ブランド、問屋メーカー系と、分かりやすく区画されていました。ホール同士も近接しており、間取りさえ理解すれば問題なく回れる配置でした。
もちろん、いつもお世話になっている顔なじみのメーカーさんもいらっしゃいましたが、今回は今まであまり関わりのなかった方々とも、お話を聞きながらじっくりと商品を見ることができました。
展示会において、この「情報収集」の部分は非常に重要です。近年のIOFTでは、アポイントを取っての商談がメインになっているメーカーも多く、新規で商品のコンセプトや詳細を直接聞くことが難しいブースも散見されました。その点、今回は本来の「良き情報収集の場」としての展示会の姿が戻ってきたように感じ、大変有意義でした。
止まらない価格上昇の波
ただ、今回の展示会を通して全体的に強く感じたのは、フレーム販売価格の上昇です。
いや、じわじわと上がり続けているのは知っていましたが、「このブランドのこのターゲット層のフレームならだいたい○○円くらいだろう」という私たちの感覚を、間違いなく上回ってくるのが当たり前になってきました。それがインポート系の「かなり値段上がったよ」と言われているフレームの場合、3万円台後半だったフレームが5万円台に…なんていう物も存在します。
世の中全般の物価高騰に加え、眼鏡業界でも、日本国内工場が海外需要の高まりで生産が追いつかないという話や、製造単価自体の値上げ、部材の値上げなど、様々な背景が絡み合っているのでしょう。
私もついに「昔はラーメンが200円くらいだったのになぁ」と言う側に回ってしまった、という感覚です。逆に言えば、世の中の認識がこの上がってしまった価格に落ち着くのかもしれませんが、眼鏡業界に30年近くいる者としては、少なからずカルチャーショックを感じずにはいられません。
新しい時代の波を感じつつ、この価格変動をどう捉え、お客様にどう提案していくか、改めて考えさせられる展示会となりました。